旧東海道の府中宿、JR静岡駅前に御幸通りができたのは、昭和5年(1930年)のことです。幅員24.5mの道路は駅と県庁、市役所の官庁街を結ぶ静岡一の大通りでした。しかし、当時としては広すぎる道路に、誘客が難しく、通り周辺の6町の地主が、町内の枠を超えて、御幸通りからの地域発展を目指して「御幸通会」を設立しました。これが御幸町発展会の前身です。
「御幸通会」では街路灯設置、共同売り出し、夜店市など今でも通用する商店街事業を独自に行い、戦後の復興期には「御幸通り発展会」となり、昭和40年末の再開発で、新しい組の参加もあり、「御幸町発展会」に改称し、現在は224(平成26年)の会員数があります。
御幸町発展会は、伝統を大切にしつつ、新しい事にチャレンジする商店街です。昭和の初め「御幸通会」では、鋳物の街路灯を整備し、さらに、電線、電話線は地中化した事業を進めました。現在もアーケード整備、LED化、防犯カメラン設置など安全・安心、かつ静岡駅前にふさわしい風格のある商店街の整備をはじめ、魅力的な誘客イベントも行い、さらに大型店、伝馬町発展会、鷹匠1丁目商業発展会などと連携しながらまちづくりに取り組んでいます。
昭和10年御幸通りの遠景 画/渡辺重明氏
昭和15年大火後の松坂屋の屋上から
眼下に御幸通り(平成28年1月)
御幸通り正面にJR静岡駅
江川町交差点付近